錫酸コバルトに珪素を含有 CoO・nSnO2・mMgO(n=1.5~3.5,m=2~6)
コバルトブルーと同時期頃に出来た顔料。絵の具として使われ出したのは1860年ごろ。
コバルトブルーより淡い色味。(緑青色)
着色力は弱い。
耐光・熱・酸・アルカリ性。
吸油量55%。化学的に安定した不変色。乾きは速い。どの色との混色も可能。
コバルトブルーと同じく、どんな彩色技法にも耐えうる堅牢なものである。
高価で、被覆力は大。
錫酸コバルトに珪素を含有 CoO・nSnO2・mMgO(n=1.5~3.5,m=2~6)
コバルトブルーと同時期頃に出来た顔料。絵の具として使われ出したのは1860年ごろ。
コバルトブルーより淡い色味。(緑青色)
着色力は弱い。
耐光・熱・酸・アルカリ性。
吸油量55%。化学的に安定した不変色。乾きは速い。どの色との混色も可能。
コバルトブルーと同じく、どんな彩色技法にも耐えうる堅牢なものである。
高価で、被覆力は大。
コバルトガラス、ケイ酸ガラス
酸化コバルトを用いて、濃く着色したケイ酸ガラス。最古のコバルト系人工顔料。
古代エジプト期、明朝の頃より使われ出したらしく、19世紀初め頃まで使われていたらしい。
コバルトブルー、ウルトラマリンが発明されたので取って変わられた絵具である。
天然のコバルト鉱石を焼成し、酸化コバルトを作り、溶けたガラス塊の中に入れ、青ガラス=コバルトガラスを作り、冷水で冷やし、挽き臼で粉末にして作ったらしい。堅牢な安定した顔料。
砒酸コバルト Co3(AsO4)2・8H2O,CO3(AsO4)2
1880年に製法が発明された。
赤みのある明るい紫。着色力は弱い。耐光・酸・アルカリ。化学薬品に安定している。
有毒。
鉛、鉄分を嫌うため鉛系、鉄分を含んだ土性系の顔料と混色すると分解し、色味を消失する。
また、鋼鉄製ナイフの使用も注意が必要。乾燥後、湿気を吸うと赤みを呈する。(樹脂溶液のコーティングをすれば危険がのぞける)
耐久性のある堅牢な絵具である。
燐酸コバルト Co3(PO4)2,CO3(PO4)2・8H2O
1859年に発明された。
Rightと同じ特性。毒性はない。
アルミン酸コバルト CoO・Al2O3、コバルトアルミン酸塩 CoO・nAl2O3(n=2~3)
現在のもの・・・酸化コバルトCo3O432%+酸化アルミニウムAl2O368%
1802年テナール氏が発明。1840年頃人工顔料として使い出されている。コバルトCoとアルミニウムAlとの割合により濃青から淡青色の色相を作る。
コバルトブルーペール(Cobalt Blue Pale)
コバルトブルー(Cobalt Blue)
コバルトブルーディープ(Cobalt Blue Deep)
ウルトラマリン青に比べ、隠蔽力は弱い。耐光性大・耐候性・熱性・酸・アルカリ。
化学的にも大変安定しており陶器の釉薬の青としても用いられている。吸油量130%。
乾燥性は速い。透明色から半透明色として、どんな彩色法にも耐えられる大変耐久性のある、堅牢な絵具である。
どの色との混色も可能。
高価であるためメーカーによっては擬和物、または体質剤を混入している場合があるらしい。(必要以上混入したものは見かけでは判別しにくいが、薄く展色した際に色味にコクがない。
亜鉛酸コバルト CoO・ZnO,CoO-ZnO-MgO
酸化コバルトと酸化亜鉛からの成分。(硫酸コバルト1、亜鉛華5を水で錬り団子にし、赤熟するとできる)
1780年リンマン氏によって製法発明。1850年頃、亜鉛華とともに使われた。
市販されている中には、人工配合で作られているものもある。・・・ジンク白、ヴィリディアン、コバルトブルー等と。
ペールとディープとがある。黄緑色味〜青緑色味の色相がある。
隠蔽力は大きくなく半透明を持つ。耐光・熱・アルカリ。濃酸類には弱い。
吸油量60〜65%
高価である。他の色との混色可能。安定した耐久性のある絵具。
亜硝酸第二コバルト加里 CoK3(NO2)6・H2O
錯化合物でコバルト・カリの亜硝酸塩。1848年製法発明。1861年、絵具として出回る。
彩度の高い美しい黄色味。隠蔽力、着色力は弱い。耐光・空気。
強酸・強アルカリにはやや不安定。高価である。
黄色絵具中、唯一の透明色である。耐久性もある。
混色は基本的にどの色とも可能だが、ただし、ウルトラマリンブルー、アリザリンレーキ系との混色は、変色・退色の恐れ有るため注意。
油絵具の中に、やや赤みの物と黄色みの物がある。