硫化物系
硫化カドミウムとセレン化カドミウムの結合 CdS・CdSe,CdS(Se)
1817年ストロマイヤーによって発明され、1892年、赤橙色の顔料ができた。1910年、セレン赤として顔料、絵の具となった。
硫酸カドミウムを硫化ナトリウムとセレンとともに沈殿させて作る。セレンに対する硫酸カドミウムの添加量の割合と沈殿条件の調節で色味を作る。
着色力、隠蔽力、被覆力は大きい。
耐熱・光・酸・アルカリ性。
セレンを含むため毒性がある。赤朱色絵の具中、最も耐久性のある堅牢な赤である。
不透明、乾燥も速い。
吸油量40%
硫化カドミウムを半分くらい含有するため(遊離硫黄分)鉛白、クローム系との混色は注意を要する。
プルシャンブルーとの混色は、色味に汚れをもたらす。避けた方がよい。