天然品の緑青(岩緑青、花緑青)
アセト亜砒酸銅 Cu(C2H3O2)2・3Cu(AsO2)2 醋酸銅と亜砒酸銅の複塩
1800年に製法を発明。1814年ドイツのザトラー氏が人工顔料として作った。
輝きのある鮮やかな新緑青色。隠蔽力大。酸・アルカリに不安定。耐光・空気。
熱に弱い、湿気にも不安定。毒性は他顔料中最も強い。(1g~10gで胃腸障害、15g以上で60時間以内に致死、パリグリーンと称して殺虫剤としても使われていた)。
混色は硫化物系、また、硫化ガスに触れると黒変しやすい。単独で用いれば色相は硬度もあり、堅牢である。
現在特に毒性が強いため、メーカーによってはエメラルドグリーン・ノーバ・ネオと称して色味だけを似せた新顔料系で作り、どの色との混色も可能、耐光性もあるとして出している。
樹脂油を上手く用いると変色の危険性、発色の冴えも維持できる。
混色して変色の影響が少ない色として、ストロンシャンイエロー、コバルトブルー等であるが、ただし、色の冴えは消失しやすい。