カテゴリー
絵具の性質

配合系絵具の注意点(配合・混色顔料)

色調としては顔料類を混合によって作られた色相のため物理的には減算混合として作用する。いわゆる最終的には無性格な灰色調となる。色のさえが無い(明度、彩度が弱い)この系列の色をさらに他色と混ぜることは好ましくない。

それぞれ比重、粒子の大きさも異なる顔料を混合してあるため、画用液類であまりどろどろに溶いて用いることは好ましくない。色味が分離してくることがある。

比重の軽い、粒子の細かい物が上に浮きやすくなる。まだらになる、浮き色現象

メーカーの良否の判断としても、練り合わせが不十分な絵具は分離しやすい

メーカーにより配合している顔料種は一定していない。

 

コンポーズグリーン(Composed Green, Vert Compose)

(メーカーによっては)ビリジアン、カドミウムイエロー

 

コンポーズブルー(Composed Blue, Blue Compose)

(メーカーによっては)ジンク、コバルトブルー、フロタシアニンブルー

カテゴリー
絵具の性質

絵具の重ねと混合について

リュードベリ・リッツの結合原理

  • 物理学者

顔料の色は色光ではない

 

混和

  • 明度・彩度の低下
  • 無性格な灰色的要素に導く
  • 2色・・・一次グレー化
  • 3色・・・二次グレー化

 

画法

  • 油彩画において色相を求める際、色相を重ねて作る(色相効果)

 

混色による化学反応

硫化物系

  • 銅化合物、鉛化合物との混合で黒変する

土性酸鉄系(鉄分を含む物)

  • コバルト系(ライト、ディープ)、プルシャンブルーとの混合で褐色変しやすい

微粒子絵具

これらの色を他の色と混合する場合に注意が必要。着色力が強いので他の色を食う

  • プルシャンブルー
  • ライトレッド
  • インディアンレッド
  • ベネチアンレッド
  • 新顔料(有機化合物)

 

シルバーホワイト

  • レーキ類、マダー類と混色するとピンク色相が消失する

 

エメラルドグリーン

  • 他の色との混色で変色する(単独で使用する)

 

配合絵具(チントなど混ぜて作られた色)

  • 他の色と混色した場合、減算混合となり色味を失いやすい

 

カテゴリー
絵具の性質

油絵具製造

Silver White

吸油量8〜17cc(顔料粉100gに対して)

 

媒剤調整(市販製造にちかいもの)その1

  • ポピーオイル(又はサフラワー油):100g
  • ダンマル樹脂:8g
  • 蜜蝋(Bees Wax):3g
  • マグネシウムステアレート:6g

上記のメデューム(Oil)に対し顔料の比は吸油量を基準とする。

 

製造手順

  1. ポピーオイルを加熱100度くらいでダンマル樹脂を添加し溶かす
  2. 150度くらいでHOT加工(30分ぐらい加熱)
  3. 80度ぐらいでガーゼでダンマル樹脂のくずを漉す
  4. ステアレートを混入
  5. 練る

 

媒剤調整その2

  • 亜麻仁油またはスタンド6号:360g
  • ダンマル樹脂:28.8g
  • 蜜蝋(Bees Wax):10.8g
  • マグネシウムステアレート:21.6g
カテゴリー
絵具の性質

人工の有機化学合成系

石油化学合成による有機のレーキ顔料、微粒子顔料

 

Pink madder

Rose madder,Lague de garance rose

Deep madder,Lague de garance foncee

  • 1868年合成法発明 アリザリンレーキ、メーカーにより天然の茜から作られている

 

Carmine,Carmin d’Alizarine

Crimson lake, Lague garance cramoisie

  • 1868年合成法発明 アリザリンレーキ、メーカーにより天然のコチニールから作られている

 

Alizarin crimson

  • アリザリンレーキ、1・2ディハイドロキシアントラキノン

 

Scarlet lake

Geranium lake, Rouge geranium stable

  • アリザリンレーキからの調整

 

Permanent rose

  • 1958年に作られた キナクリドン系 透明、耐光性

 

Rouge grenat

Rouge rubis

Bordeaux red

  • キナクリドン系

 

Rouge japonais fonce(deep)

Rouge japonais clair(light)

Rouge transparent

Rouge breughel

Rouge chine vermillonne

Rouge France vermillone

Fast Scarlet

  • アゾ系

 

Rouge Angelico

Rouge Uccello

  • ジアゾ系

 

Bright Red

  • アゾ系

 

Rouge vermillonne

  • ペリレン系

 

Winsor red

  • 褪色性をもつ

 

Vermilion Tint

  • アゾ系と補色顔料

 

Piony Red

  • アゾ系

 

 

Winsor blue
銅プロタシアニン系(ICIで1937年モナストラルファストブルの名で作られたもの)
Bleu hortensia
Bleu Hoggar
銅プロタシアニン系
Bleu Touareg
Bleu espace
Oriental blue
Industle blue
プロタシアニン系
Hydranger blue
銅プロタシアニン系
Bleu indien
インダストレン系
Bleu Saphir
シアニン系
Bleu transparent
銅にレーキされたシアニン系
Indigo
(水彩絵具)アリザリンクリムソン+ウィンザーブル+ランプブラックとの混色、天然の藍からの物はない

Winsor blue

  • 銅プロタシアニン系(ICIで1937年モナストラルファストブルの名で作られたもの)

 

Bleu hortensia

Bleu Hoggar

  • 銅プロタシアニン系

 

Bleu Touareg

Bleu espace

Oriental blue

Industle blue

  • プロタシアニン系

 

Hydranger blue

  • 銅プロタシアニン系

 

Bleu indien

  • インダストレン系

 

Bleu Saphir

  • シアニン系

 

Bleu transparent

  • 銅にレーキされたシアニン系

 

Indigo

  • (水彩絵具)アリザリンクリムソン+ウィンザーブル+ランプブラックとの混色、天然の藍からの物はない

 

 

Indian Yellow, Jaune indian

  • アゾ系、有機系の合成混合物

 

Permanent Yellow(ctron,light,deep)

Fast Yellow

Jaune Sahara

Jaune Senegal

Jaune citran(Japonais)

Jaune des Flandres

Jaune japonais orange

Jaune japonais fonce

Jaune japonais clair

  • アゾ系

 

Permanent Yellow Lemon

Permanent Yellow Orange

Greenish Yellow

  • ジアゾ系

 

Jaune Helios

Jaune transparent

  • ベンジン系

 

Jaune Delta

  • ベンジン系とインダストレン系との混合

 

Jaune Saphir

Winsor Yellow

Winsor Lemon

  • シアニン系

 

Winsor Orange

  • 褪色性を持つ

 

 

Winsor Green

  • 1938年モナストラルファーストグリーンの名で作られたもの、塩素化銅フロタシアニン系

 

Vert Armor

Vert Aubusson

  • 塩素化銅フロタシアニン系

 

Cyanine Green

Oriental Green

  • フロタシアニン系

 

Permanent Green, Vert fixe

Ton vert Veronese

  • 銅フロタシアニン系とアゾニッケル系との混合

 

Vert japonais fonce

Vert japonais clair

Vert Antioche fonce

  • フロタシアニン系とアゾ系との混合

 

Fucus Green

  • ナフトール系

 

Sap Green, Vert de Vessie stable

  • ニトロソナフトール系、有機系との混合(銅フロタシアニン系)

 

Vert transparent

  • 銅にレーキされたシアニン系

 

Prussian Green

  • 油絵具・・・有機系との混合

 

Emerald Green neo

Viridian tint

  • 銅フロタシアニンと補色顔料

 

Purple Mader(Alizarin)

  • アリザリンレーキと他有機系との混合

 

Purple lake

  • アリザリンレーキと他有機系との混合(油絵具)

 

Parmenent Magenta

  • (1958年に作られた)キナクリドン系、耐光性を持つ

 

Rose Violet

  • キナクリドン系

 

Violet d’Egypte

  • カルバゾル系

 

Violet de Bayeux

  • インダストレン系

 

Violet transparent

  • イソビオラントロン系

 

Green transparent

  • チオインジゴ系

 

Mauve, Blue Shade

Mauve, Red Shade

Winsor Violet

  • 有機系(アリザリンレーキ系)

 

Magenta

  • 有機系で調整

 

Red Violet

  • アリザリンレーキ系

 

Blue Violet

  • ポリアゾ系、ジオキサジン系

 

 

Brun transparent

  • ポリアゾ系とカーボン

 

カテゴリー
絵具の性質

絵具の性質

組成

  • 顔料・・・天然顔料、合成顔料、染料
  • 体質・・・ポピー、リンシードなど

油絵の具

  • 顔料、染料+ポピー、リンシード

水彩絵の具

  • 顔料+アラビアガム

アクリル

  • 顔料+アクリル樹脂(ビニールのようなもの)
カテゴリー
絵具の性質

絵具の乾燥

油絵の具

kanso-kyokusen

乾燥

油の乾燥は、水や揮発性油のように蒸発、揮発によって乾くのではない。酸化重合し、被膜の形成が起こる。

1.酸化・・・油が空気中の酸素を吸収して硬いゴム状の塊、あるいは、透明な硬い固体の酸化物を作る。

2.重合・・・いくつかの分子が集まって、一つの分子のように働く現象。
ゼリー化現象・・・濃縮化現象。酸化重合し、被膜の形成が起こる。リノキシンという物質が出来る。

乾燥油

沃素価・・・試料油にハロゲンを作用させた場合、吸収されるハロゲンの量を沃素に換算し、試料に対する百分率で表した州数値。(含有される脂肪酸の不飽和度を示す)

乾燥促進・・・温度、湿度にも左右される。

1.人工的、物理的方法

  • 加熱・高温状態にもっていく。
  • 空気中で太陽にさらす。

2.乾燥剤により物理的処置作用

  • 乾燥剤によっては、油にとけない物があるため、高温・熱湯中に分散させて加工する。

乾燥剤

  • 酸化型の性質(表面乾燥)・・・コバルト、マンガン
  • 重合型の性質(内面乾燥)・・・鉛白、鉛化合物(酸化鉛)、一酸化鉛(蜜陀僧)・・・赤鉛、亜鉛化合物(硫酸亜鉛・・・皓礬(コウバン)
  • オクチル酸ジルコニウム・・・表面、内面

 

油(亜麻仁油)100gに対しての割合

  • 鉛化合物・・・0.6%
  • コバルト・・・0.08%
  • マンガン・・・0.15%
  • 鉛+マンガン・・・0.5+0.1%
  • オクチル酸ジルコニウム・・・上記の力価10倍近く有る。

平均的配合比率は油の重さの2〜3%が限度

 

油の黄化(Yellowing)

乾性油は暗さ、湿気により促進させる。顔料

 

画用の油

沃素価

  • 乾性油・・・120、130〜200
  • 半乾性油・・・100〜120(とうもろこし油、綿実油、ごま油、はぜ油、なたね油、ぬか油)
  • 不乾性油・・・80〜100以下

 

水彩絵の具

  • 水分がなくなることにより、アラビアガムが固まる。再び水をつけると絵の具が溶ける。

アクリル絵の具

  • 水分が無くなることにより、アクリル合成樹脂が凝固する。再び水を付けても絵の具は溶けない。
カテゴリー
絵具の性質

絵具の種類

油性の絵の具

  • 油絵の具
  • 油性塗料(ペンキ)
  • ステイン
  • エナメル塗料など

水性の絵の具

  • ガッシュ
  • 水彩絵の具(透明、不透明)
  • アクリル
  • 顔料(水に溶けない)
  • 染料(水に溶ける)を膠や卵白、卵黄、または全卵で溶いて使う。
カテゴリー
絵具の性質

混色について

物理学者リッツの結合原理

顔料の色は色光ではない

混和・・・明度、彩度の低下、灰色的要素に導く→2色、3色(一次グレー化、二次グレー化)

画法・・・油彩画において、色相を求める際、色層を作る(色層効果)

混色 = 化学反応

 

硫化物系←X→銅化合物、鉛化合物・・・黒変する

土性酸化鉄系←X→コバルトバイオレット、プルシャンブルー、鉄分を含む物・・・褐色変しやすい

微粒子絵の具

プルシャンブルー

ライトレッド

インディアンレッド

ベネチアンレッド

新顔料(有機)

着色力が強いので、他の色を食いやすい

シルバーホワイト←X→レーキ類、マダー類・・・ピンク色相が消失

エメラルドグリーン←X→他の色・・・混色で変色

配合絵の具←!→他の色・・・減算混合、グレー化が進む

カテゴリー
絵具の性質

油絵具の組成と特性

  • 油絵具は油性(+樹脂)の媒材を主とする
  • 顔料の種類により、透明・不透明性をもつ。これは顔料により油の吸収量に差があり着色力、被膜力に差があるためである。土系の色は吸収量が大きい。
  • 発色効果は油(樹脂)との関係で濡れ色を呈する。透明深度(透過深度)
  • 媒剤との捏練(こうれん)により粘調な体質感を持っている
  • 乾燥度合いの差がある
  • 油絵具の色相基準は特に産業革命(英国)を期(17世紀末〜19世紀にかけて)に定められる
  • 1824年油絵の具の保存のために金属チューブが発明される

milt-paint

絵の具の組成

  • 乾性油を主体として、補助剤によって合成された媒材と顔料をコウ練して作られている
  • チューブからしぼり出した粘稠(ねんちゅう)な体質観は各顔料をメデュームとして均一に近づけてある

composition-oil

顔料(Pigment)

  • 水溶剤または油脂にも溶けない白色、有色の粉末。仲介物よってのみ展色することができ、基底材の表面を被覆し色を与え、定着する。
  • 展色剤(水溶性または油溶性)の中で粉体(粒子)が分散し浮遊した形になっている。

染料(Dyestuff)

  • 水に溶け繊維にしみこんで着色することができる有機化合物。
  • 着色物として溶液で用いる色素である。絵具にするにはほとんどが不活性物質(体質顔料)に沈殿、含浸させた形にして用いられている。
  • 多くは錯有機化合物で天然からとれる動植物があるが、現在絵の具としてほとんどが人工合成で作られている。
  • メーカーによってはまだ天然のものがある。

無機顔料(Inorganic Pigment)

  • 発色主成分が無機物質からなる顔料。
  • 有機顔料に比べ、一般に安定、不変色である。また、耐候性、耐熱性に優れ、隠蔽力が大で堅牢なものが多い。
  • 金属、鉱物、天然土。

体質顔料(Body Pigment)

  • 油と混ぜると、屈折率が0に近いため透明となる。
  • 絵の具の体質や、増量材に使われる。また、透明性を増やすため、添加剤としても使われている。(特に、レーキ系顔料などの体質材として用いられる)
  • 水とは屈折率に差があるため、水性塗料の顔料として他の顔料と同じように使うことが出来る。(特に下地作りの塗材として用いられる)
  • 無機顔料の中で、着色力、隠蔽力の小さいもの。

染付絵具(tinted,tinta)

  • 顔料、媒剤に染料を添加してあるもの。
  • 体質顔料にチント(染付)したもの。
  • 高価な絵具に色味を似せて作られた代用品として、また、顔料の色相そのものが鈍いものに染料、新顔料を添加して見かけの色相を作ってある。
  • 本来の絵具の重さも似せるため無機質顔料も添加して作られている。(本来のものと同じ原料の粗製品で作った絵具ではない)
  • 各メーカーの色名の前後にチント、トーン、ネオ、ノーバ、シェード、シミリ、イミットetc.これらの名前が付いている。(メーカーによってはこの種の絵具の表示が省略されているものもある)

特性

  • 今日では相当堅牢なものになっている。
  • 油絵具としての体質感に少々劣る感がする。
  • 厚塗りの場合、本物との色味のニュアンスはほとんどわかりにくいが、溶き油などで薄めたとき、また、薄塗りしたときは、こくが劣る感がする。
  • 著しい強い色調のものは、技法的、使用法を誤ると他の色を喰ったり、退色、変色を来すため注意。

 

 

新顔料、人工有機顔料(Organic Pigment)

  • 有機合成または、石油化学によって作られた微粒子顔料。
  • 無機顔料に比べ、一般に着色力が大きく、透明性が強く、色相の鮮明なものが多い。一般的に耐光性、耐薬品性に弱く、退色性がある。
  • 被蔽力が弱く、油との関係は乾燥性が遅いものが多い。レーキ系。各メーカーにより色名にメーカーの名、地名、研究者名などをつけた名で呼ばれている。
カテゴリー
絵具の性質

水彩絵具

透明水彩

顔料+水溶性ガム(アラビアガム)

ガッシュ

一般的に水彩絵の具、ガムテンペラを指す(不透明)

泥絵の具(デトランプ)

顔料+膠

テンペラ

顔料+水溶性媒体剤(卵、膠、カゼイン、ガム)OW型のエマルジョン、水の中に油、樹脂類が分散

ポスターカラー

顔料+ガム+クレー

クレヨン

顔料+ロウ+油

パステル

顔料+ガム+充填剤(クレー、アルミナホワイト)

合成樹脂絵の具

アクリルアルキッド、OW型。WO型は乾きが速い