カテゴリー

ログウッド( Logwood)

蘇芳(すおう)

ロイコ化合物、ヘマトキシン C16H14O6 −> 空気に触れてヘマテイン C16H12O6

ロックウッドの木から抽出する。(メキシコ、中南米、西インド諸島)

生木の内部では黄色、外部の空気に触れて暗褐色になる。

赤色染料、強い光に弱い。

古くは染料、水彩絵具のレーキ、インクとして使われていた。また、生物学用の染色液用に使われている。

331px-Haematoxylum_campechianum_Ypey69

画像はWikipediaより

Tab. 69 from Adolphus Ypey, Vervolg ob de Avbeeldingen der artseny-gewassen met derzelver Nederduitsche en Latynsche beschryvingen, Eersde Deel, 1813

published by Kurt Stüber, http://www.biolib.de

カテゴリー

ラック(Lac Lake, Indian Lake)

生臙脂(しょうえんじ)

ラック色素 ラック酸 C20H14O11

ラックカイガラムシの幼虫がだす樹脂状の分泌物

インド、ビルマ、極東地方に産するCroton ficus類の一部の木の葉に寄生する

成分、色味共にコチニールから採ったカーマイン色素に似る。この色素はややくすみがある赤色。

耐久性がカーマインよりややある。東洋、西洋で古くから染料として使われていた。

カテゴリー

マダー(Madder)

茜(あかね)

アリザリン(1.2ジオキシアントラキノン)C12H8O4・・・主成分

パープリン(1.2.4トリハイドロオキシアントラキノン)C14H8O5・・・アリザリンとごく近い成分

アカネソウ(Rubia Tinctrorium)の根から抽出される染料(ギリシャが原産)を体質顔料に吸着されたもの。塊根を発酵させ希硫酸で加水分解し色素を抽出させる。

染め付ける体質により帯紫赤色、ピンク色、赤、紫、帯褐黒色とできる。特に天然のこの茜はパープリン成分を含有しているためオレンジ赤、黄味のある暖かな色調を持ている。

  • ピンクマダー(Pink mader)
  • ローズマダー(Rose madder)
  • ディープマダー(Deep madder)

天然有機物レーキの中で最も安定している。透明で鮮やかで暖かな赤紫色。体質のある層の上に被覆した場合堅牢である。色液状の場合、光線により褪色を生じやすい。乾きは遅い。

吸油量100%〜125%

特にシルバーホワイトとの混色や白の上に被覆すると色味が吸収されやすいので注意。

現在、あるメーカーにはまだ天然のものを使用して絵具を作っているが、特に油絵具はほとんど人工合成である。

1868年に合成法が発明され、ナフトール系のアリザリン染料から作られている。

特性は天然のものと似ているが、色味のパープリン成分が無いため、暖かみの無い、冷たい紅紫色である。

吸油量24%〜45%

土性系との混色は不変性を失うので注意が必要。

 

付記

この物質の一番の興味はアリザリンを含んでいることである。 オレンジから赤の結晶となる。水にはほとんど溶けない。アルコールには容易に溶ける。また、不揮発性油、アルカリ性のものに溶解する。

アルコールや水性での溶解はローズ色になる。エタノールでは黄金黄、アルカリでは紫、濃縮して青になる。しかしこの場合、希釈して紫赤を得られる。

アリザリンとミョウバンとの混合物の沈殿したものから美しいローズ色が得られる。

Luminescents is a Moonshine Group Company の記述より

http://www.luminescents.co.uk/catalog/product_info.php?products_id=1107

カテゴリー

ブラジルウッド(Brazil wood)

ブラジル蘇芳(すおう)

生木の内部・・・ブラジリン C16H14O5(明るい黄色)

空気に触れると・・・ブラジレイン C16H12O5(濃赤色)

赤色染料

Caesalpinia braziliensis、ペルナンブコ、マメ科各種の木(ジャマイカ、ブラジル、セイロン)を細かく砕いた木片を水に入れて煮沸し抽出し、液を真空中で濃縮して作る。

強い光線に弱い。

古く中性では染色、絵画、インク類に用いられていたらしい。また、茜(マダー)以上よく使われていたらしい。

カテゴリー

ドラゴンブロード(Dragon blood)

きりん血

東アジアに自生するCalamus draco(トウの一種)の実、樹皮からとる樹脂状の浸出物。

赤色染料。

色が褪せ、耐久性に欠ける。

15世紀頃の写本の彩料として、また着色ワニス、金、金属用のワニスにも使われていた。

カテゴリー

サフラワー(Safflower)

紅、くれない、べにばな、Carthame(カルタム)

カルタミン色素(カルタミン酸)C25H24012

ベニバナ(Carthmuz tinctorius)の乾かした花冠から得る。

東洋、南ヨーロッパ、エジプトが主な原産地。

古く東洋では染料として使われている。化粧品工業でも使われている。

 

カテゴリー

カーマイン(Carmine, Cochineal)

天然有機化合物系(染料)

天然動物色素

洋紅、コチニール

カーマイン酸 C22H20O13

アルミニウム塩、カルシウム塩(コチニール色素)

 

メキシコ、中南米に産する各種のサボテンに寄生するコカスカッチ(カイガラムシ)の昆虫、雌の体を乾かしたものから色素のコチニールを抽出して得る。

絵具にするには体質顔料に染め付けて作っている。

現在でもこの天然コチニールから作られた水彩、油絵具はあるメーカーであるらしいが、ほとんど人工化学合成のものである。(アリザリンレーキ、ローダミンレーキにより代用されて作られている。カーマインレーキ、クリムゾンレーキ)

天然のものは耐光性に弱い。褐色、褐色調に変化しやすい。特に水彩絵具の場合。油絵の具の場合割と光りにも安定しており、堅牢さがある。

Carmine Lake(Lague Carmine)

Crimson Lake(Lague Cramoisic)

カテゴリー

ヴァーミリオン,辰砂(しんしゃ),朱,銀朱,Vermilion,Vermillion,Cinnabar

天然鉱物

赤色硫化水銀 HgS

鉱石の辰砂(しんしゃ)として産する。顔料としては辰砂を粉砕し水ひに得る。人工的に作られたバーミリオンと天然辰砂とは化学的、物理的に何ら変わらない。現在はほとんど人工の物が使われている。

 

硫化物系

硫化水銀 HgS

中国人が朱を人工的に最初に作り出したと言われている。製法には乾式法と湿式法がある。

水銀と硫黄の元素を化合させて作る色相は、三種類あり、触媒の製法の違いによち色味を出す。

1.フレンチヴァーミリオン(French Vermiiion,Vermilion Francias)・・・黄口、加里(苛性ソーダ)

2.ヴァーミリオン(Vermilion)・・・橙赤色

3.チャイニーズヴァーミリオン(Chinese Vermilion,Vermilion Chine)・・・赤口、ナトリウム(強アルカリ)を触媒

 

最も重い顔料。被覆力、体質性が強い。耐久性のある顔料。耐酸・アルカリで、光りに弱い。

余分な硫黄分が完全に除去されても、時と共に水銀と硫黄が分離して、表面が黒ずむことがある。(遊離硫黄)

シルバーホワイト・クローム系(鉛系)・酸化鉄系・銅化合物系・プルシャンブルーなどとの混色には、変色の危険がある。

不透明色、乾燥性は遅い。毒性を持つため、防腐・防虫作用がある。

混色・変色(用法上の注意)に留意すれば、大変堅牢な耐久性のある色。グラウンド・下層にも使用できる絵の具である。

乾燥後は、粉っぽくなりやすい。(樹脂の添加)

カテゴリー

レッドリード,鉛丹,光明丹,Red lead,Minium,Mineral Orange

鉛丹、光明丹、Red lead,Minium,Mineral Orange

天然鉱物

四三酸化鉛 Pb3O4 赤鉛

油との乾燥性を促進する特性を持つが、油彩の顔料としてはほとんど使われていない。毒性がある。

ギリシャ・ローマ時代、よく鉛の赤として器物の顔料として使われた。壁画、板絵にはあまり使われていない。中央アジア、中国では壁画に使ったらしい。

カテゴリー

ライトレッド,Light Red,Brun Rouge

Light Red,Brun Rouge

天然土性またはその風化したもの

赤色酸化鉄、Fe2O3 (弁柄)

やや黄色みを呈する色相。

 

日本画顔料の紅殻、弁柄朱、岱赭(たいしゃ)と呼ばれるものと同品種である。中国では、礬紅(ばんこう)、鉄丹と呼ばれる。

堅牢な安定した物であるが、隠蔽力、着色力が非常に強い。(他の色を浸食する性質)乾燥後チョーキングを生じやすい。