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ウルトラマリンブルー(群青, Ultramarine blue, Blue Outermer)

珪酸アルミニウムソーダと硫化ソーダの複塩

Na4Al3Si2O12

1828年合成法に成功。絵の具としては1854〜56年頃より。

製法上交雑物として遊離硫黄分を含む物がある。完全に除去されていればどの色とも混色自由であるが、クローム系、鉛系、銅系の絵の具との混色には注意を要する。

吸油量30%

良質の物は耐久力、被覆力が大きい。

透明性を持つ。

乾燥は余り速くない。

 

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ウォード(たいせい、Woad)

インジゴ(藍)に大変よく似た青色染料。

2年生草本ホソバタイセイの葉から得る。(南ヨーロッパ)

中世〜17世紀頃までたいせい青としてインジゴと同じように彩料として使われていた。

古い絵での両者の判別はわかりにくい。

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インジゴ(Indigo)

キアイ(Indigo tinctoria)、インディカン(Indican)の無色の配糖体として。

アイ属の各種の植物からとる青色染料(インド原産)。

切りたて植物アイを水に浸し、発酵させる。(配糖体は加水分解を受けインジゴと糖になる)

暗青色をした残留物から不純物を除去し、押し固めて固形の塊にして乾かす。

彩料の場合、媒染剤を用いず、微粒の粉体として用いる。(水彩絵具、ガッシュ、テンペラなど)

濃青紫色味。

化学的に安定しているが、強い光線では褐色を生じる。

古く、唐代、エジプト、ローマ、イタリア中世ルネサンス、ヨーロッパ全土で用いられていた。

現在は人工合成(有機)ナフタリン系で作られている。1880年発明、1900年頃より使われている。

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ラピスラズリ,群青,Lapis Lazuli,ウルトラマリンブルー,Ultramarine,Outremer

天然鉱物,硫化物系

珪酸アルミニウムソーダと硫化ソーダ複塩 Na4Al3Si2O12

半貴石、ラピスラズリー瑠璃より得る(青色鉱石・・・天藍石、方解石、黄鉄鉱の混合物)。

天然ウルトラマリンは耐熱性、耐アルカリ性、酸に弱い。

大変高価な顔料であるため、人工的に化学的、物理的に同質の物を1828年に発明された。絵の具としては1854〜56年ほどより使われる。

製法上交雑物として遊離硫黄分を含む物がある。完全に除去されていれば、どの色とも混色可能であるが、クローム系、鉛系、銅系の絵の具との混色には注意を要する。

吸油量30%。良質のものは耐久力、被覆力が大きい。

透明性を持つ。乾燥はあまり速くない。

 

彩料として用いられ出したのは、アフガニスタンのバーミヤンにある石窟寺院の6世紀から7世紀の壁画あたりらしい。

ヨーロッパでは12,13世紀頃らしい。ビザンチンから18世紀頃まで(テンペラ、フレスコ壁画)アズライトとよくまちがえることがある。

現在は人工の物がよく使われるが天然のものも入手可能である。

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マンガニーズブルー,Manganese Blue,Mineral Blue

人工無機顔料,酸化物素(焼成化合)系

硫酸バリウムの体質に定着させたマンガン酸バリウム BaMnO4 + BaSO4

硫酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、硝酸バリウムの混合、マンガン青

1935年頃発明された新しい顔料。着色力、隠蔽力は弱い。耐光・熱・酸・アルカリ。

空気に触れると吸湿・酸化を起こし暗色化を生じる。毒性を持つ。

他の色との混色可能。油絵の具としては安定したもの。フレスコにも使用可能。

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プルシャンブルー,紺青,藍色,Prussian Blue,Blue de Pruss,Berlin Blue,Antwerp Blue(明色種)

人工無機顔料,酸化物素(焼成化合)系

フェロシアン化鉄加里 K3Fe3[Fe(CN)6]3、または、フェロシアン化第二鉄 Fe4(Fe[CN]6)3 錯化合物(有機金属)

1704年発見。新しく人工合成的に発明された最も古い顔料。一般的には18世紀後半から19世紀初めに使われ出している。

粒子が非常に細かい(染料に近い)、光りに弱い(暗いところでもとに戻る特性がある)。

酸には安定しているが、アルカリに弱い。熱にも弱い。吸油量72%。

着色力が大変強いため、他の色を食ってしまう。どの色とも混色可能で、乾燥性は速い。

退色・変色しやすい。鉄分をきらう。溶き油で薄めた場合、強い透明性を持つ。

 

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セルリアンブルー,Cerulean Blue,Blue de Ceruluam

錫酸コバルトに珪素を含有 CoO・nSnO2・mMgO(n=1.5~3.5,m=2~6)

コバルトブルーと同時期頃に出来た顔料。絵の具として使われ出したのは1860年ごろ。

コバルトブルーより淡い色味。(緑青色)

着色力は弱い。

耐光・熱・酸・アルカリ性。

吸油量55%。化学的に安定した不変色。乾きは速い。どの色との混色も可能。

コバルトブルーと同じく、どんな彩色技法にも耐えうる堅牢なものである。

高価で、被覆力は大。

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スマルト,花紺青,Smalt

コバルトガラス、ケイ酸ガラス

酸化コバルトを用いて、濃く着色したケイ酸ガラス。最古のコバルト系人工顔料。

古代エジプト期、明朝の頃より使われ出したらしく、19世紀初め頃まで使われていたらしい。

コバルトブルー、ウルトラマリンが発明されたので取って変わられた絵具である。

天然のコバルト鉱石を焼成し、酸化コバルトを作り、溶けたガラス塊の中に入れ、青ガラス=コバルトガラスを作り、冷水で冷やし、挽き臼で粉末にして作ったらしい。堅牢な安定した顔料。

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コバルトブルー,Cobalt Blue,Blue de Cobalt,Thenard’s Blue

アルミン酸コバルト CoO・Al2O3、コバルトアルミン酸塩 CoO・nAl2O3(n=2~3)

現在のもの・・・酸化コバルトCo3O432%+酸化アルミニウムAl2O368%

1802年テナール氏が発明。1840年頃人工顔料として使い出されている。コバルトCoとアルミニウムAlとの割合により濃青から淡青色の色相を作る。

コバルトブルーペール(Cobalt Blue Pale)

コバルトブルー(Cobalt Blue)

コバルトブルーディープ(Cobalt Blue Deep)

ウルトラマリン青に比べ、隠蔽力は弱い。耐光性大・耐候性・熱性・酸・アルカリ。

化学的にも大変安定しており陶器の釉薬の青としても用いられている。吸油量130%。

乾燥性は速い。透明色から半透明色として、どんな彩色法にも耐えられる大変耐久性のある、堅牢な絵具である。

どの色との混色も可能。

高価であるためメーカーによっては擬和物、または体質剤を混入している場合があるらしい。(必要以上混入したものは見かけでは判別しにくいが、薄く展色した際に色味にコクがない。

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アズライト,岩群青,Azurite,Mountain Blue

岩群青、Azurite,Mountain Blue

天然鉱物

塩基性炭酸銅 2CuCO3・Cu(OH)2、中国における孔雀石

鉱石の藍銅鉱より得る天然の青色顔料。

顔料とするには細かくしてしまうと色調が淡く着色力が弱くなるため、一般的には粗めに砕き用いている。(90〜100メッシュの中間位)

昔よりテンペラ画に最も多く用いられていた青で色の冴えを持つ。15世紀から17世紀中頃までよくヨーロッパ絵画にラピスラズリより多く使われていた。東洋の壁画にも多く使われている。